新品の耐用年数から経過年数を差し引いた年数が中古資産の耐用年数になる、の巻
町田の税理士 高橋浩之 です。
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車の耐用年数は新車なら6年。中古車ならホニャララ。
たとえば、会社で使う乗用車。これは耐用年数が決まっていて、その年数にわたって、購入価格をすこしづつ経費にしていくことになっています。減価償却ですね。
乗用車の耐用年数は6年です。ただし、それは新車の場合。中古車の場合は、新車からの経過年数を差し引いたのが耐用年数になります。1年落ちなら5年。2年落ちなら4年。あら、そんな単純でいいの? いいんです。細かいところを除けば、おおむねそれでOK。じゃあ、5年落ちなら1年。6年落ち以上なら0年。んっ? 0年で減価償却っていったい?
*新車と中古車では、耐用年数がちがう
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耐用年数はどんなに短くたって、2年
残念ながらそこはOKじゃない。減価償却というのは複数年にわたって経費処理する手続きのこと。複数年ということは、どんなに短くても2年。1年も0年もない。減価償却のもっとも短い耐用年数は2年なのです。ということで、乗用車なら10年落ちでも15年落ちでも、どちらも2年にわたって経費にしていくことになるんですね。
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車以外だって、経過年数を差し引いた年数が──
中古の場合、経過年数を差し引いた年数が耐用年数になる。これはなにも車に限ったことではありません。たとえば、中古住宅だって同じです。新築の場合の耐用年数から経過年数を差し引いた年数が、中古住宅の耐用年数になります。
もちろん、機械などの設備も同様。新品の耐用年数から経過年数を差し引いて、中古品の耐用年数がでる。機械などは、車や住宅のように登録・登記されていません。つまり、車検証や登記簿に相当するものがない。でも、いつのものかは購入先に聞けばわかるはずだし、現物をよく見れば「〇〇年製」などという表示があるかもしれません。
耐用年数は短いほど、短期間で経費にできる金額が多くなります。すなわち、節税につながる。中古資産を買ったときは、何年経過したものかをしっかりと確認したいですね。
■ご注意■ 経過件数を差し引いた年数が、中古資産の耐用年数になる。これは、厳密には正しくありません。実際は、単純に差し引くだけではなく、計算にもうひと手間かけます。ただし、基本的な考え方という意味では「経過年数を差し引いた年数が──」は間違いではありません。 |
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