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ややこしいことを、ややこしくなく

期間のきまっていない生命保険料は経費になって、期間のきまっている生命保険料はその逆、の巻

町田市の税理士 高橋浩之 です。



ひとが死んでおりる生命保険には、ふたつ種類があります。期間がきまっていない保険と期間がきまっている保険です。期間がきまっていない生命保険の保険料は、会社が支払ったとき、経費になりません。反対に、期間のきまっている生命保険のそれは、経費になる。

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期間のきまっていない生命保険料は経費になる

期間がきまっていない生命保険の保険料は、経費になりません。でも、じつはそれは支払ったときのお話。実際に保険金がおりてきたときは経費になるんですね。それまで経費にならずにたまってきた分が、まとめて一気に、もれなくドーンと経費になります。

おりてきた保険金が1000万円。支払ってきた保険料が800万円。1000万円を収入にして800万円をもれなく経費にします。すなわち差益が200万円。これに税金がかかります。


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期間のきまっている生命保険料は経費にならない

期間がきまっている生命保険の保険料は、支払ったとき経費になります。では、保険金がおりてきたときは? 支払ったときに経費にしているんだから、また経費にしたら二重に経費になってしまいます。したがって、今回は一銭たりとも経費になる分はありません。

おりてきた保険金が1000万円。支払ってきた保険料が800万円。1000万円を収入にしますが、経費はゼロ。保険料は過去に支払ったときに経費にしてますからね。今回はゼロ。とすると差益が1000万円。これに税金がかかります。


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ふたつのタイプの生命保険。最初のタイプを終身保険といいます。あとのタイプは定期保険。それぞれの保険料は、
 ●終身保険⇒支払ったとき経費にならず、保険金がおりたとき経費に
 ●定期保険⇒支払ったとき経費になり、保険金がおりたとき経費にならず

時期のちがいは重要です。でも、ひとまずそれを気にしないで、長~~い目でみれば、どちらの保険料もいつかは経費になる、というわけ。



「長~~い目」といえば好きなお話があります。
ある高名な経済学者が、経済の将来展望を問われたときのこと。「長い目でみれば──」高名な経済学者は将来にどんな見解を示すのだろうか。みなの期待が高まる中、曰く。「──そう、長い目でみれば、われわれはみな死んでいる」
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