たばことお酒だけで、税金はまかなえるか? の巻
町田市の税理士 高橋浩之 です。
✓たばことお酒だけで、税金はまかなえるか?
ある会社の社長(当事務所のお客さま)がこんなことを言っていました。
「日本国民全員が、たばこを吸って酒を飲んだら、税金はいらなくなるんだって」
ほう、そうなのね。
そこまでにはならないような気がしますが・・・。
ひとつ、検証してみましょう。
✓まずは、たばこから
日本の成人人口は、ざっくりと1億人。
たばこを吸う人の割合は約20%だそうなので、喫煙人口は2,000万人。
たばこ税の税収2.3兆円を2,000万人でわると・・・、
一人あたりのたばこ税は、11,500円になりました。
*喫煙者一人あたりのたばこ税は、11,500円。
全員だと、
11,500円×1億人=11.5兆円。
*成人全員がたばこを吸うと、たばこ税の税収は11.5兆円になる。 |
✓つぎは、お酒
飲酒習慣者の割合は、およそ20%だそうです。
ということは飲酒習慣者人口はこれまた2,000万人。
酒税の税収1.3兆円を2,000万人でわると・・・、
ひとりあたりの酒税は、6,500円と出ました。
*飲酒習慣者一人あたりの酒税は、6,500円。
たばこのときと同じように、掛け算をします。
6,500円×1億人=6.5兆円
*成人全員が飲酒習慣者になると、酒税の税収が6.5兆円になる。 |
つまり、
成人が全員、たばこを吸ってお酒を飲むと、たばこ税と酒税の税収は、合計で18兆円になる |
税収の合計は、45兆円程度です。
まだまだ足りません。
うんと、がんばって、成人全員がいまの2.5倍たばこを吸ってお酒を飲んで、ようやくまかなえ・・・、
*たばことお酒、2.5倍吸って飲めばどうにかなる(?)
いやいや、それだけたばこやお酒の消費量が増えると、国民医療費もそれなりに増えそうですよね。
税収はもっと必要になります。
するともっと吸ってもっと飲んでになって、
→もっと税収が必要になって・・・
すると、するともっともっと吸ってもっともっと飲んでになって、
→もっともっと税収が必要になって・・・
(以下、延々につづく)
<検証結果>
たばことお酒だけで税収をまかなうのは・・・たぶん ムリ!
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