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ややこしいことを、ややこしくなく

2021医療費控除の手続きが変わった、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


2020年分の確定申告から、医療費控除の手続きが変わりました。

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領収書の提出がいらなくなった

医療費控除というと、領収書をガサっと税務署に出すというイメージがありますよね。それがいらなくなりました。その代わり、原則として、出さなければいけなくなったのが「医療費控除の明細書」なる書類。

「医療費控除の明細書」には、だれが、どこに、なんのために、いくら支払ったかを書くようになっています。つまり、領収書の内容を書くのが「医療費控除の明細書」というわけ。この書類の提出が必要です。

となると、気になるのが手元に残る領収書。領収書はいらなくなったんだ。こんなカン違いをして捨てたらダメですよ。不要になったのは、税務署への提出。保管は必要です。5年間は、税務署から見せてねといわれたら、それに応えなければならないのです。

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もし、領収書を郵送したら───

となると、さらに気になるのが、税務署に領収書を出したらどうなるのかということ。保管するのは面倒くさい。出しちゃえと郵送した場合です(もちろん「医療費控除の明細書」も出す)。

「医療費控除の明細書」は出しているので、控除は問題なく受けられます。

問題は、まさに領収書。さすがに税務署も郵送物の受け取り拒否はしないだろうし、不要だということで送り返してもこないはず。となると、もし将来、税務署から領収書見せてねと言われたとしても・・・・・それには応じられません。手元にないわけですから。出す必要のないものを勝手に出したんだから、そっち(税務署)にあるはずとの言い訳も通用しないような気がします。

最悪のケースは、医療費控除の取り消しです。

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医療費の領収書は、手元にしっかりと保管しておきましょう(大切にしすぎて、どこにしまい込んだかを忘れないように)。

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*これが先祖代々わが家に伝わる医療費の領収書ですわ(保管期間は5年でOKですよ)



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