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決算発表のピーク ──営業利益、経常利益とは ──の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


いまの時期、3月決算の上場会社の決算発表がピークです。

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*新聞の経済面には、連日このような見出しが躍っている。

はて、それにしても、営業利益、経常利益とはいったい?

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会社の利益は段階ごとに表示する

会社の利益は、いろいろな段階に分けて、順番に表示します。

売上高は別格として、最初に登場するのは売上総利益。次が営業利益。以下、経常利益、税引前当期純利益と続き、最後の〆が当期純利益です。

営業利益とは?
営業利益は、本業の利益です。その会社が目的としている事業活動で得た利益を指します。

経常利益とは?
会社にはいろいろな収入があり、費用があります。それらの中には、本業と直接関係のないものもあります。たとえば、配当や利息の収入、金利の支払など。営業利益に、このような営業外の収入や費用を加減算したものが経常利益です。

ただし、営業外の収入や費用といっても、その年度だけの特別なできごとによるものは含みません。代表選手は、固定資産を売ったときや、過去の決算内容を修正したときの利益や損失です。そんな特別・臨時的なものは経常利益の下で表示します。したがって、経常利益はその会社の “その年度だけの特殊要因を除いた” ふだんの実力を示す利益といえます。

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営業利益と経常利益では、営業利益が偉い

ここに、最後の〆の当期純利益が同じ金額のA社とB社があります。でも、よくみてみるとA社のほうが営業利益が大きい。このちがいをどう考えればいいんでしょうかね。

営業利益が大きいということは、A社のほうが本業で儲ける力が大きいということ。B社は本業で儲ける力が劣るところを、営業外の収入でなんとかA社に追いついた。こんな状況。

会社は本業で稼いでなんぼです。もちろんこの場合は、本業で儲ける力があるA社のほうがいわゆる ”いい会社” で、倒産しにくい会社といえます。

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