社長のためのじょりじょりわかる!税理士ブログ

ややこしいことを、ややこしくなく

日本の伝統的な税金の集め方は───の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


税理士が行う租税教室なるものがあります。税理士が小学校などの出向いて税金の授業をするんですね。わたしの所属する税理士会の支部は租税教室が盛んで、わたしも年に数回教壇に立っています。

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租税教室では伝統的な税金の集め方を疑似体験してもらう

租税教室では、伝統的な税金の集め方の模擬体験をしてもらいます。クラスを班分けして、班ごとそれぞれ異なった所持金を決める。そのうえで、合計で〇〇円を集めるには、各班がどのような負担にすればいいかを考えてもらうんですね。

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結果はどうか? 程度の差こそあれ、少ない所持金の班は少なく、多い所持金の班が多く負担するといった考え方に落ち着くことが多い(ごくごくまれに、所持金に関係なく各班一律の負担といった意見も出ますけど)。

意見が出たあとで───じつは正解はない。こっちの集め方が正しくて、こっちは間違っているということはないんだ。いろいろな考え方あって当たり前だし、それでいい。でも、日本の伝統的な税金の集め方は、今日のみんなの意見に近くて、少ない人は少なく、多い人は多く負担してもらうことになっているんだ───とこんな話をします。

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伝統的な集め方が一番でなくなる(?)

ここで、”伝統的な集め方” というのはもちろん所得税を意識してのこと(所持金は所得の言い換えです)。所得税はふるくからある税金で、税収は数ある税金の中でトップですから。

でも、今年(2019年)に消費税率が10%になると、税収でいちばん多いのは消費税になります。そうなったら、所得に応じた集め方を前提にした租税教室のすすめ方を変えなくちゃならないかな?

以前学校の先生から、子どもたちの興味をひくために何かしらの小道具があったほうがいい。そんなアドバイスをもらいました。それからは、各班が持っているお金をイメージしてもらいやすくするために、偽札を配っています。

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*これが偽札。1千円券、1.5千円券、2.5千円券、5千円券、1万円券、2万円券の6種類用意します。




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