社長のためのじょりじょりわかる!税理士ブログ

ややこしいことを、ややこしくなく

会計の世界での“のれん”とは? の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


あなたは〝のれん〟と聞いて何を思い浮かべますか?

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資産300、負債200なら買い取り相場は100

あなたの会社がA社の株主から株を買い取って、A社を100%子会社にしようとしています。A社を買収したいわけです。いまのA社の決算状況はつぎのとおりです。

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このA社をいくらで買い取りますかね? 300の資産があるから300では買い取りますか? そんなには出しませんよね。だって、借金が200あるわけですから。つまり、A社の価値は資産の300ではなく100。買い取るときは、その100でというのが〝相場〟なんですね。

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資産300、負債200なら買い取り相場は100

でも、〝相場〟どおりにいかないのが世の常です。A社の株を相場の100以上で買うときだってあるんですね。むしろそのほうが多いかもしれな。なぜそんなこと(相場より高い価格で買うこと)をするかといえば、それは───A社の〝目に見えない価値〟に目を向けたから。

A社には、決算書にいくらいくらと載らない、目に見えない資産がある。それは、A社の持っている顧客であったり、長年にわたる信用であったり、はたまたブランド力、ノウハウ、将来性・・・

そんなあれこれを考え合わすと、A社の買収は我が社の今後の発展に多大な貢献があるにちがいない! そう判断したとき、A社を相場以上で買収するんですね。100のところ150でA社を買うわけです。

その差額50を会計の世界では〝のれん〟というんですね。


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*ちょっとカッコよく“超過収益力”なんていうこともあります。




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