社長のためのじょりじょりわかる!税理士ブログ

ややこしいことを、ややこしくなく

アンティークコイン。人気の裏にあるものは・・・、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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アンティークコインが人気。その理由は──

アンティークコインの人気が高まっているだとか。趣味としてアンティークコインを集めるだけなら結構。でも、じつは、人気の裏には、なにやらけしからん理由(?)もあるようなんですね。

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アンティークコインとは、おもに100年以上前にヨーロッパなどで発行された硬貨のこと。つまり、古銭ですね。こういった分野にマニアがいて、それなりの価格で取引されていることは、なんとなくわかる。そんなアンティークコインの人気が最近になって上昇、取引価格が高騰しているのです。そのわけは、富裕層の投資対象になってきたこと。そして、さらにもうひとつ別の理由が──、

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アンティークコインは資産隠しに向いている(?)

もうひとつの理由。それは資産隠し──。

預金は銀行でわかる。株式を持っていれば証券会社でわかる。不動産を持っていれば登記でわかる。でも、アンティークコインを持っていても・・・わからない。いやいや、それは金(ゴールド)も同じなのでは? そう、金を持っていても、わからないかもしれない。でもその金は、売ったときにわかる。売ると税務署に報告がいく仕組みができているんですね。売ったということは持っていたということ。つまり、金は持っていたことがわかるのです。

それに対してアンティークコインは、持っていてもわからなければ、売ったときに税務署に報告がいく仕組みがない。要するに、いろいろがわからないのです。まして、現金で売買したとすると他のだれかがその存在を把握することは非常に困難です。おまけに、物理的に隠しやすい。なんていってもコインですからね。小銭入れに入れておいても、知らない人は見てもわからない(←アンティークコインを小銭入れでジャラジャラさせておくことの是非は置いといて)。

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 *木は森に隠せ

そんなこんなで、いろいろが(税務署にとって)わかりにくいアンティークコインは資産隠しに向いているというわけ。

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資産隠しのための収集など、ゆめゆめなさらぬよう

しかし──、コインに裏表があるように、ものごとにも裏があれば表がある。その存在を把握することが困難ということは、裏を返せば、家族にもわからないといえるわけで。せっかく家族のためをおもって財産をアンティークコインに代えておいたのに、あぁ、なにも知らない家族は小銭入れに入ったアンティークコインを二束三文で近所のリサイクルショップに売ってしまいましたとさ。こんな悲劇もなきにしもあらず。

それに、いくらわかりにくいとはいえ、税務署だって野放しにすることはありません。独自の情報収集を始めた模様です。あくまで、アンティークコインは「歴史とロマン」を味わうためのもの。〝資産隠し〟を目的に収集など、ゆめゆめなさらぬよう。



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