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ややこしいことを、ややこしくなく

税務署から文句をいわれて、訴訟になるまでの流れが変わった、の巻

町田市の税理士 高橋浩之 です。


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税務署から文句をいわれて、訴訟になるまでの流れが変わった

税務調査のとき、税務署から申告内容について指摘をうけることがあります。その指摘に納得できればいいです。修正申告と追加の税金の支払いをして調査は終わり。でも、納得できないことだってあります。ど~~~~しても納得できなければ訴訟になります。でも、訴訟にいたるまでにはいろいろあるわけでして。

法律がかわって、訴訟になるまでの手続きがすこしだけ簡素になりました。もちろん、これはみんなにとっていいこと、です。
*簡素になるのは、2016年4月1日以降の税務署の処分に対するものから、です。

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税務署から、申告について文句をいわれたらこうなる 2016

●税務調査で、税務署のひとから申告内容について修正してくれって言われる
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●社長、税務署の言うことに納得できず。更正してくれって言う
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*更正⇒税務署が税金を計算して通知してくる処分
 
●税務署長、更正をする
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と、ここまでは、今までもこれからも変わりません。変わるのはこれから先。

    今まで   これから(2016年4月1日~)
●社長、更正に不服あり。税務署長に異議申し立てをする
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●税務署長、社長からの異議申し立てを棄却する
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●左のやりとりは省略可⇒簡素化
更正していおいて、それに対する異議申立てを税務署長が認めるはずはありません。当然棄却です。

このような結果が明らかなことをわざわざするのは、お互いにとって時間のムダ。そこで左にあるようなやりとりは省略することができるようになりました。


ここから先は、今までも、これからも同じです。

●社長、国税不服審判所へ審査請求
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つまり、今までは、税務署長への異議申し立てを経なければ、国税不服審判所への審査請求ができなかった。それを、利便性を考慮して(つまり、面倒なことはなしにして)、税務署長から更正があったら、ただちに国税不服審判所への審査請求ができるようになったというわけです。

 
●国税不服審判所の裁決
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国税不服審判所の裁決に不服があれば──、ここから先は訴訟です。



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