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発生主義の会計ではおカネが一切うごいてなくても、利益がでることがある、の巻

町田市の税理士 高橋浩之 です。



発生主義の会計ではおカネが一切うごいてなくても、利益がでることがある、の巻

おカネが一銭もうごいていないのに、利益がでた(?)

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いまの会計制度は、おカネの動きではなくて、事実の発生によって収入や経費を計上することになっています。これを発生主義といいます。

発生主義の会計では、事実があればおカネが動いていなくても、収入や経費にします。収入や経費の裏付けは事実の発生。ということは、おカネが一銭もうごいていなくても、利益がでることがあり得るんですね。もちろん損失がでることだって。


発生主義の会計によって会計の信頼性が保たれる

おカネが動いていないのに、利益だとか損失なんてヘンだよね。それよりもおカネの動きに合わせた会計にすればわかりやすいのに。

こういう考え も、たしかにあります。おカネのうごきに合わせた会計制度のことを、現金主義といいます。現金主義はわかりやすい。でも、不都合もあります。もっともおおきな不都合は、利益操作がしやすくなること。

おカネをもらう時期や、おカネを支払う時期を変えることによって、ある程度利益を自由に操作できてしまうんですね。

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発生主義ならば、利益操作のできる余地はすくなくなります。事実の発生によって収入や経費を計上するんですからね。おカネの支払い時期を変えるように簡単に操作はできません。

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*わたしが信じるのは事実だけだ。


発生主義の会計によって、恣意(しい)性がのぞかれて、会計の信頼性が保たれるんですね。



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