社長のためのじょりじょりわかる!税理士ブログ

ややこしいことを、ややこしくなく

会計用語の常識は世間の非常識(?)、の巻

町田市の税理士 高橋浩之 です。


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運転資金の多い会社は・・・

運転資金が多い会社と聞いてどうおもいますか? いい会社だとおもいますよね。手持ち資金が豊富な会社。なんせ、運転資金がたくさんあるんだからね。倒産の心配はすくない。うん、いい会社だ。

──でも、残念ながら、会計の世界では、そういう会社はNG。運転資金の多い会社は倒産の危険が高い。こう評価されるんですね。なぜかというと──

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*社長⇒運転資金が多いのはいいことだとおもっている
 会計事務所の人⇒運転資金が多いのはよくないことだとおもっている
 この両者のちがいは、いったい?

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別途積立金は使え・・・

もし、あなたが、会社の決算書で別途積立金なんてものをみつけたら・・・。ほぅ、わが社にはそんなものがあるのか。いざとなったら使えるな。別途に積み立てたカネがあるなんて、まるで埋蔵金みたいじゃないか。結構、結構。こうおもいますよね。

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 *別途積立金はこのあたりにある!(ただし、どんな会社にもあるとは限りません)
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──でも、残念ながら、別途積立金は使えないんです。なぜかというと──

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運転資金⇒不足資金、別途積立金⇒ためこんだ利益の一部

──なぜかというと、じつは、会計の世界では、運転資金は不足資金を指し、別途積立金はためこんだ利益の一部であって積立預金のことではないから(⇒この説明もなんだかよくわからないですよね)なんですね。混乱します。

これは、言葉の使い方がおかしいんでしょうね。おかしいのはもちろん、会計の世界のほう。ふつうは、運転資金ときけば、手許にあるおカネのことだとおもってもおかしくありません。まさか、不足資金のこととは・・・

別途積立金もおなじこと。別途積立金ときけば、銀行の口座になにやら積立預金があるようにおもいます。でも、そんなことはない。

会計用語の常識は、世間の非常識。いや、なんでもかんでもそうではありませんけどね。紹介したようなこともあるんです。どうにかなりませんかねぇ。



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