(机を大きく叩き)法律できまっている帳簿書類の保存期間は7年だからなっ! の巻
町田市の税理士 高橋浩之 です。
(場 所)
警察の取調室
(登場人物)
A:刑 事
B:被疑者
A:おまえがやったんだろ。
B:つい魔がさして・・・いやいや、ちがう、ちがう! 証拠があるのか?
A:証拠ならある!おまえの会社の帳簿書類だ。ほら、7年前のこの領収書。お前の会社に保管されていたぞ。
B:領収書?・・・7年前のものは、保存していて当然だろうが・・・
A:(机を大きく叩き)法律できまっている保存期間は7年だからなっ!
■会社は、帳簿書類を7年間保存しなければならない ●会社は、帳簿と取引等に関係する書類を、7年間保存しなければなりません。 「帳簿」⇒総勘定元帳、仕訳帳、現金出納帳、売上帳、仕入帳など 「書類」⇒棚卸表、貸借対照表、損益計算書、注文書、契約書、領収書など これらは、「紙」での保存が原則です。 |
B:その領収書がどうしたっていうんだ?
A:おまえは7年前のこの日にここにいたのは、この領収書からわかるんだ!7年前の領収書が証拠だ!
B:うっ。(何かを思いついたようすで)そうだっ! おれの会社には繰越欠損金がある!9年前の欠損金まで差し引けるようになったんだ。
A:なにが言いたい?
B:9年前の帳簿書類も保存されているはずだ。そこにおれがやっていない証拠があるはずだ!
A:ふっ、そんなこともあろうかと思ってな。もちろんそんなことは調べてある。だがな、お前の会社には7年前の帳簿書類までしか保存されていなかったよ!
B:なっ、なんだって!?
■帳簿書類を9年間保存しなければならないことも 帳簿書類の保存期間、原則は7年です。 ところが、欠損金が9年間繰り越せることになったことに伴い、8年前、9年前の欠損金を差し引くときは、その当時の帳簿書類も保存されていなければならなくなったのです。 |
B:なんだって!? おれらしくもない。9年前の帳簿書類を保存していないとは・・・。これじゃ、9年前の欠損金は、差し引けないかも知れないじゃないか。
A:そういうことだ。
B:・・・だんな、参りました。やったのはおれです。
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