半年前の在庫のもれが何でわかるの? の巻
町田市の税理士 高橋浩之 です。
■棚卸資産の計上もれ、どうしてわかるのかな?
税務調査では、「棚卸資産の計上もれ」という理由で修正申告になることがあります。
棚卸資産とは、在庫のこと。
売れないで残っている商品、原材料、製品などなどです。
それらは会社の資産ですから、会社の決算書に載っていないものがあると、申告もれになって、追加の税金を支払うことになるのです。
たとえば、3月決算法人の場合。
税務調査を9月だとしましょう。
そのとき、税務署の調査官が見つけるわけです。
あったはずの在庫が決算書に載っていないことを。
3月31日に、この在庫があった。
でも、それが決算書に載っていない。計上もれだね、ということです。
はじめて、この業界に入って、そのようなことがあることを知ったときは、びっくりしました。
税務署は、すごい、すごすぎる!
だって、半年前にその在庫が存在していたことを言い当てちゃうんですから。
その場にいたはずないのに、その在庫があったなんて、なんでわかるの?
税務署は、神か?超能力者か?超魔術師か?
税務署はどうして、わかるんだろうか?
超魔術じゃないだろうとは思うんだけど。
■それは、地道な突合せでわかる
調査官は、3月31日近くの納品書(みなさんの会社が仕入れたときのもの)を調べるんですね。
で、目についたものについて、3月31日までに売上になっているかを確認します。
もし、売上が3月ではなく、4月になってからであれば、その商品は3月31日には、存在していたことになりますよね。
このように税務署は、売上と仕入の対応関係を調べるのです。
通常の月のズレであれば問題にならなくても、決算月をまたぐズレは、修正申告の原因になります。
税務署が、超魔術師じゃなくて、ホッとしましたね!
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