社長のためのじょりじょりわかる!税理士ブログ

ややこしいことを、ややこしくなく

手許不如意、あなたは────の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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会社のお金で、息子の授業料を支払った─────

あなたは、会社では社長。家には息子がいて、大学生です。

息子の授業料を支払う時期になりました。ところが、最近はちょっと手許不如意の状況です。支払いは苦しい。どうしよう・・・んっ、そうだ、会社にはお金があるじゃないか。よしっ! 会社から1年分の授業料をまとめて、大学へ直接支払っちゃえ。─────さて、会社から直接大学へ支払ったこの授業料。会社でどういう扱いになるでしょうか?

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経費には、ならないような気がします。絶対に。なぜなら、
 ●息子は会社に一切関係ないから。
 ●会社から直接大学へ支払っているから(あなたを経由せず、会社と関係のない大学に支払っているから)。
 ●突然、1年分をまとめて支払っているから。
 ●それを経費に認めたら、なんでもありになってしまうような気がするから。
まさに社長による会社資金の私的流用だ。とんでもない税金上のペナルティがある。こう思えますよね。

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でも、じつはこれ、会社の経費になるのです。決算書では経費でも、申告のときは経費にならない(つまり、税金がかかる)。税金では時折こんなややこしいことが起きます。でも、今回のケースではそれもなし。経費になって税金がかからないというわけです。意外ですよね。なぜなら─────(と、気を持たせつつ、次回へつづく)