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悩み多き書類(になった)、なんじの名は「法人事業概況説明書」の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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法人事業概況説明書が脚光を浴びだした!

法人事業概況説明書(以下「概況書」をいいます)なる書類があります。法人税の申告書にいっしょに提出するもの。その概況書が、ここ1年くらいのあいだに急に脚光を浴びるようになったんですね。なぜなら、概況書には月別の売上高が載っているから。

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新型コロナウイルス関連の給付金では、前年同月(同期間)の売上と比べて、決まった割合以上の売上減少が支給の要件になっています。その売上減少を確認するための書類として、概況書が用いられるようになった。これが脚光を浴びだした理由です。

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そうすると、こんな悩みがでてきます。

たとえば────5月の売上を確認していたら、4月の売上にモレがあることに気づいた。そのときに、さかのぼって4月の売上にするのではなく、5月の売上として処理する────。そうたびたびあることではないし、その会計処理がまちがっているわけではない。もちろん、年度を通しての売上にモレはない。問題なし。

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ところが、概況書にはそのモレた売上は5月の売上欄に記載されます(会計のシステムと連動している場合)。ほんとうのほんとは4月の売上なのに。

正しくは、概況書には4月の売上として記載すべきなんでしょうね。まあ、これからはそうすればいいのかもしれない。でも、過去のものはどうする? 見直して修正するのは膨大な手間。というか、そもそも概況書の修正なんて、聞いたことない・・・

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悩み多き書類(になった)、なんじの名は「法人事業概況説明書」。




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