社長のためのじょりじょりわかる!税理士ブログ

ややこしいことを、ややこしくなく

税務会計における符牒、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。



どの業界にも、符牒(ふちょう)といわれるものがあります。その業界でしか通用しない言い回し、隠語です。符牒を使いこなせば、あなたはもう一人前。

もちろん、税務会計の世界にもあります。ただ、気の利いたものはすくなく、単に省略しているだけのものが多いようで。───たとえば、

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しょうたく

あるセミナーでのこと。講師が盛んに、しょうたく、しょうたくと連呼します。んっ? しょうたく?

しょうたくと聞いて、まっさきに思い浮かぶのは、妾宅。いわゆる二号さんに住まわせているお家ですよね。セミナーのテーマは、相続税です。とくれば、旦那さんが二号さんのお家で亡くなって、そこから始まる相続税の話かな。ふつうこう思います。

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でも、残念ながらちがう。しょうたくとは、小規模宅地等(の評価減)の略。亡くなった方が住んでいたり、商売に使っていた宅地のうち、一定面積以下の部分(これを小規模宅地等といいます)については、本来の評価額から最高80%の評価減が認められることがあるのです。

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ひれんこ

非連結子会社の略で、非連子(ひれんこ)です。連結決算に取り込まれない子会社をこう呼びます。たとえ100%子会社であっても、重要性が乏しい子会社は非連子になる。

重要性が乏しいとは、いてもいなくても連結ベースの業績に影響はないということ。

う~む。いてもいなくても一緒とは・・・親族の食事会に、ただひとり呼ばれなかった子のようです。

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*「ず、ずいぶん楽しそうじゃん」

非連子。哀愁ただようその言葉には、味わいがあります。



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