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ややこしいことを、ややこしくなく

生産緑地2022年問題序説(その弐)の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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生産緑地2022年問題の解決策、特定生産緑地

2022年。市場に大量の宅地が供給され、地価暴落⁉ これが一部でささやかれている生産緑地2022年問題です。国はそれを未然に防ぎたい。そのために何としても生産緑地の宅地化を阻止せねば。

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そのために、まず国がしたこと。それは、発想の転換(?)。宅地化すべきとしてきた生産緑地を、都市部にあるべきものと180度考え方を変えたんですね。

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*昨日と今日では正反対

つまりは、都市部にあるべきものなんだから宅地にすることないよね。と、こう理論武装して、つぎに作ったのが特定生産緑地なる制度。

今までの生産緑地は特定生産緑地にしなよ。特定生産緑地は税金で優遇するよ。特定生産緑地以外は、税金高くするよ───いっていみれば、アメとムチを用意したわけ。

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*用意したのは、アメとムチ

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で、結局どうなる?

で、結局こうなります。

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特定生産緑地にすると税金面でつぎのような優遇が受けられます。
 固定資産税➡農地としての安い税額
 相続税➡将来の相続のとき、納税猶予が受けられる

それとは逆に───宅地化したり、従来の生産緑地のままだと(つまり特定生産緑地にしないと)税金面で不利な取り扱いを受けることになってしまう。

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● 宅地にすると、
 固定資産税➡宅地として高い税額(当たり前だね)
 相続税➡すでに適用をうけている猶予税額の一括納付(利息も含めて!)
● 従来の生産緑地のままだと、
 固定資産税➡宅地並みのやや高い税額
 相続税➡将来の相続のとき、納税猶予は受けられない


───あなたならどちらを選びますか? アメとムチ───




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