社長のためのじょりじょりわかる!税理士ブログ

ややこしいことを、ややこしくなく

エンゲル係数上昇中!の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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ここ2、3年エンゲル係数が上昇中

ここ2、3年エンゲル係数が上がっているとの報道がありました。エンゲル係数は、いわずと知れた家庭で使ったお金のうちに占める食費の割合(食費/支出)のこと。

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食費は生活に直結しているので、節約には限度がある。貧しい社会ほど食費の割合は高く(=エンゲル係数 ↑)、社会が豊かになるほど食費の割合は下がる(=エンゲル係数 ↓)傾向にあります。

エンゲル係数の推移
昭和20年代から年々順調に右肩下がりも ── 2014年→24.0%、2015年→25.0%、2016年→25.8%。ここ数年は反転。2016年の割合は、29年ぶりの高水準!


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エンゲル係数のアップ、その原因は?

ということは、ここ数年、日本全体が貧しい社会に向かっている⁈ それはまれにいわれることだけど、エンゲル係数の上昇もそれの裏付けとなっている(?)

エンゲル係数の上昇を伝統的にとらえるとそうなります。でも、どうもそれだけではない事情があるようで──。

背景にあるのは社会構造や意識の変化。共働きや高齢者だけの世帯が増えて、調理済みの食品を買う人が多くなった。レジャー感覚の「食」のプチ贅沢を楽しむ人が増えた。こんなことがエンゲル係数の上昇に影響しているとか。統計数字の見方も時代とともに変えていかなければなりませんね。


ちなみに、江戸時代のエンゲル係数→およそ46%。

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*46%というエンゲル係数は、町人のそれ。もちろん、イラストのような殿様のエンゲル係数でありません。将軍の年収(?)は、およそ1万5千両(19億円ほど)だったとか。エンゲル係数は恐らくそうとう低い。


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