やっぱり、税率アップ前の駆け込み購入は “あり” ? の巻
町田の税理士 高橋浩之 です。
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消費税、原則的な仕組みの中では損得なし
会社は、消費税の原則的な仕組みの中にいる限り、消費税によって損もしなければ得もしないことになっています。税率が何%であろうと、最終的に会社から出ていくお金に変わりはないのです。
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■消費税の原則的な仕組み■ 会社は、お客さんから預かった消費税から、業者に支払った消費税を差し引いた残りを税務署へ納付する。もちろん、差し引く消費税は、8%であれ10%であれ、実際に支払った消費税。 |
ですから、税率がアップするからといって、それに惑わされる必要はありません。駆け込み購入なんてしなくていい。
と、こんな説明を某社の社長にしたところ、資金繰りには影響するよね、と言われてしまいました。資金繰りに影響する? どういうことでしょう? 1,000万円の何かを買った場合を例にとると───。
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やっぱり、駆け込み購入はあり?
支払った消費税が控除できるのは、申告のとき。申告のときに、支払った消費税の控除は実現するのです。買ってから申告までの期間はそれぞれだけど、最も長いと14か月です。つまり、最長14か月の間、支払った消費税は前払いの塩漬け状態で放置されるというわけ。前払いなんて資金繰りを悪くするだけです。少ないに越したことはありません。
───いやいや、こんな妙ちくりんな理屈を持ち出すまでもなく、今、支払う金額が少ないほうが資金繰りが楽だ。こう単純に考えるほうが素直かな。
すわなち、会社から出ていくお金の量は最終的に同じ。でも、資金繰りのための「税率アップ前の駆け込み購入」は“あり”です。
*「駆け込み購入」という言い回しには、直前になってあわてて・・・というニュアンスがあるので、この場面で使うのには適切でないかもしれません。不要なものを買うことのないよう “あわてて” ではなく “じっくりと” 税率アップ前の購入を検討してください。
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