育毛剤を買うと、税金が安くなる(!?)の巻
町田市の税理士 高橋浩之 です。
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スイッチOTC薬控除ができる。スイッチOTC薬って?
スイッチOTC薬控除という控除制度ができます。医療費控除の特例として2017年(平成29年)から。スイッチOTC薬という薬を買うことで、所得税が安くなるというわけです。でも、スイッチOTC薬なんてなんか仰々しい。特殊な薬なような気がする。税金でたまにあることで、じつはほとんどの人には関係ない、なんてことないよね?
ご安心を。スイッチOTC薬とは、もともと医師の処方箋がなければ買えなかったものが、安全性が確認されたことによって、市販薬に転換(スイッチ)された薬のこと。特殊なものではありません。たとえばこんな薬です──
胃腸薬、アレルギー性鼻炎薬、総合感冒薬、毛生え薬・・・、んっ?毛生え薬?
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育毛剤にもスイッチOTC薬がある
そう、じつは毛生え薬は毛生え薬でも、リアップX5という毛生え薬(⇒発毛剤)は、スイッチOTC薬なんですね。ということは、2017年からは、リアップX5で所得税が安くなるのか!?
「お~!!」
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でも、残念ながら一覧表に見あたらず・・・
具体的にスイッチOTC薬控除の対象となる薬は、厚生労働省が公表しています。でも残念ながら、2016年8月17日時点であきらかになっている対象品目にリアップX5ははいっていないんですね。ということは、現時点では控除の対象外ということに・・・。
もともとは医療費控除の特例であるスイッチOTC薬の控除。医療費控除になるのは、病気治療のための薬だけです。スイッチOTC薬の控除でも毛生え薬が認められないのは、当たり前かも知れませんね。
「・・・」
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ライブの研修は心臓にわるい(?)、の巻
町田市の税理士 高橋浩之 です。
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ライブの研修は頭もまわる。頭がまわると・・・
税理士には年間36時間の研修義務が課せられています。1年間に36時間。ということは、1か月に3時間。1か月に一度くらいどこかで研修を受けてね。こういったイメージです。
最近はホームページで受けられる研修もあります。でも、研修会場に足を運んで講師の話を聞く。このスタイルがやはり一般的です。ライブですね。ライブの研修は集中して聞けます。ホームページよりいい。頭もまわる。頭がまわると──
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間違いなくてよし、あってもまたよし
研修で頭がまわってくると、研修内容に関連して、あれっ? あの会社の処理はあれでよかったのかな? 間違えていないかな? と、気になっちゃうことがまれにあるんですね(同業者のかた、ここは賛同してくれます・・・よね?)。そうなると、もう講師の話は上の空。こころはここにあらず。一刻も早く事務所に帰って書類を確認したい。
事務所に帰って書類をみて・・・、間違いがなければよし。逆に、間違いがあっても・・・それもよし、です。間違いが発見できたわけですからね。もちろん、今後はおなじミスはしなくなるはず、です。
間違いなくてよし。あってもまたよし。でも、そうおもっていても、事務所に帰るまでのドキドキは、文字どおり、心臓にわるい。
「あの税理士さん、研修が終わるといつも顔色変えて走って帰るけど、毎回よっぽどなにかあるのかね?」
冒頭の36時間の研修義務、わたしは毎年クリアしています。その証拠がここに・・・、と修了証をアップしようとおもいましたが、見あらず。でも、クリアについては間違いないですよ。
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配偶者控除とビール系飲料のものがたり(2017年税制改正のゆくえ)、の巻
町田市の税理士 高橋浩之 です。
秋風が吹くようになると、次年度の税制改正の準備がはじまります。2017年度の税制改正で軸になるのは──、
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配偶者控除の見直し
専業主婦を優遇している。女性の社会進出をさまたげている。こんな批判がある配偶者控除。見直しは、ず~~と以前からの課題でした。配偶者控除は、夫が働いて、妻が専業主婦という家庭が当たり前だった時代にできた制度です。でも、以前に比べるとそんな家庭は少なくなりました。共働き家庭のほうが多いいまの時代にそぐわなくなっています。
見直しのキーワードは〝夫婦〟です。配偶者控除をやめて、夫婦であればだれでも受けられる控除(⇒結婚している人が受けられる控除)へ変更する。こんな内容がタタキ台になるようです。
*〝夫婦〟であればだれでも受けられる控除ができる(?)
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ビール系飲料の酒税の見直し
これまた以前からありました。ビール系飲料の酒税の見直し。ビール、発泡酒、第三のビールの酒税の税率を揃える、というものです。ビール系飲料の小売り価格の差は酒税の差によるところが大です。見直しがされれば、ビールの価格 ↓ 、発泡酒の価格 ↑ 、第三のビールの価格 ↑↑ になります。
メーカーが税率の低い商品の開発に力をそそぐ⇒味の違いが小さくなる⇒価格の安いほうの売れ行きがよくなる⇒税収が減る⇒困る。
これが、想定されているストーリーです。その前に税率上げちゃえ。これが政権与党のえらい人の野望のようですが・・・、でも、メーカーの反発は、相当強いでしょうね。
■きみは、ビール系飲料の区別がつくか■
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Kazeiと共に去りぬ、の巻
町田市の税理士 高橋浩之 です。
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タイトル先にありき。まれにあるらしい
タイトルが先に決まって、あとからそれにあった内容の作品をつくり上げていく。小説や映画の世界では、ないことではないそうです(⇒つまり、まれにある)。
「THE有頂天ホテル」という映画のタイトル。これ見事だとおもいませんか。見事すぎるので、先にタイトルがひらめいて、あとからそれに合わせたストーリーを考えたんじゃないか。こう勝手に想像しています(ほんとうのところはわかりませんよ)。
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タイトル先にありきでつくったパロディ「課税と共に去りぬ」
文字入力でのミスってよくありますよね。わたしがよくやるのが、「お願いします」のつもりが「お円買いします」となってしまうミス。ONEGAIをなぜかよくOENGAIと打ってしまうんですね。
最近、「風と共に去りぬ」を打とうとして、「風と」(KAZETO)が「課税と」(KAZEITO)となってしまったことが続きました。職業的な打ち間違いですかね。・・・うむ。でも「課税と共に去りぬ」パロディとしてわるくないじゃないか。タイトル先にありきでストーリーをつくってみよう──。
*偶然できた「課税と共に去りぬ」でストーリーをつくってみよう!
課税と共に去りぬ
大地主の息子オハラ・ショースケは、朝寝・朝酒・朝湯が大好きでそれで身上をつぶしたのであった。最後に残ったのは一坪の土地。更地なので固定資産税は高い。
だが、その土地も、年の瀬も押し迫った12月中に手放す。もう固定資産税を支払うこともない。最後の固定資産税を支払い、無一文になったオハラ・ショースケの周りからはだれもが立ち去ってしまった。
絶望の中、それでもかれは、こうつぶやいて立ち上がるのであった。「After all, Tomorrow is another day.(ええがな。明日はまた別の日だし。明日という字は明るい日と書くのね)」めでたし、めでたし。
ははぁ。やはり、タイトル先にありきでつくるパロディにはどこかムリがあるね。
─問題─
この作品で作者(⇒わたし)がいちばん伝えたかったのはなにか。つぎの中から答えなさい。
1)朝寝・朝酒・朝湯は身上をつぶすのでなるべく控えるべきだ
2)固定資産税の賦課期日は1月1日である
3)明日という字は「明るい日」と書くのである
*固定資産税は、1月1日現在の所有者に対してかかる(⇒賦課期日は1月1日)。年内に売却すれば翌年の固定資産税はかからない。
売却が年を越すと、その年まるまる1年分の固定資産税がかかる。通常は、売買契約において、売り主、買い主の当事者間で固定資産税の負担を調整する。
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君の名は。君は岸壁の母を知っているか、の巻
町田市の税理士 高橋浩之 です。
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「君の名は。」とはなにか
最近、「君の名は。」というタイトルを見聞きします。わが家では高校一年生の息子がそのタイトルを口にしていました。最近そのタイトルのアニメ映画が公開されて話題になっているのにちがいない。でも、それ以上のことは知らない(もしかしたらそれ自体がまちがっているかも・・・)。
昭和にそんなタイトルのドラマがあったことは知っています。今回の「君の名は。」はそれのリメイク版なのか。時代設定を変えた焼き直し版なのか。それとも昭和のものとはまったく中身は違って、単にタイトルだけが似ているのか。それは謎です。
*問い:昭和の「君の名は」をイメージしたものはどれか。答えなさい。
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企業版ふるさと納税は、〝事業〟に対する寄付
平成28年度の税制改正で、企業版ふるさと納税ができました。
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個人がするふるさと納税の正体は、自治体に対する寄付です。寄付の使い道はこちらからは指定できません(ある程度は指定できるところもありますが)。
これに対して企業版ふるさと納税の正体は、自治体が行う〝事業〟に対する寄付。国が対象事業として決定したものがあって、その事業に対する寄付。企業版ふるさと納税は使い道がピンポイントなのです。
先日、改正税法のセミナー講師をつとめたときに、そんな話をして、こんな事業が対象なんですよ、といくつか具体例を挙げました。
*当日映したパワーポイント
京都府舞鶴市の行う「引き揚げの史実承継プロジェクト」が対象事業になっているので、話をふくらませようとおもって、その場の男性(推定年齢30歳)に尋ねました。「岸壁の母って知ってるよね?」でも、その男性はあいまいな笑顔で首を横にふる。「えっ? 岸壁の母知らないの?」「母はきました。今日もきた。知らない?」「戦後抑留されていた息子が引き揚げ船で帰ってくるのを待ってたんだよ」「舞鶴港でさ」
*岸壁の母
立て続けに言いましたが、なおも笑顔はあいまいなまま。知らなくても仕方ないか。でも、知らない人がいるからこそ、そのプロジェクトに意義があることが、はからずもわかりました。──そして、その事業に対する寄付は、企業版ふるさと納税の対象になります。
なんとなく昭和に関連していそうな話2題でした。──昭和も遠くなりにけり。
<問のこたえ>
どれも「君の名は」と言っていてもよさそうな気がしますね。でも、おのおののセリフはつぎのとおり。
とうことで、問いのこたえは、「C」です。
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ホームページは三代目、の巻
町田市の税理士 高橋浩之 です。
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わが事務所の初代HPと二代目HP
わたしの会計事務所にはホームページ(HP)があります。
↓ 我が事務所のHP ↓
上のHPはじつは二代目で、初代だってまだ生きています。
↓ <初代>我が事務所のHP ↓
相模原市の事業主の方へ - 高橋会計事務所/高橋浩之税理士事務所
(住所が以前のまま・・・)
二代目にリニューアルしたときに、初代はお蔵入りしようかと迷いました。でも、ちょっと目先を変えて──おとなり相模原市の事業者向け専用ということにして──残すのもおもしろい。こう考えて残しまた。事務所の知名度アップに役立っているかという観点からするとかなり???ですけど。
初代のHP、公開したのは2003年8月6日。まだそのころは、町田市の会計事務所でHPがあるところは少なかったので、目立った(はず)。悩む男のイラストはエクセルの図形を重ね合わせながら描きました。
*悩む男のイラスト
「挨拶」の写真にある赤ちゃんは今では高校1年生。やっぱり左利きです。
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HPは三代目へ
初代、二代目ともに事務所での内製です。さすがに古めかしい。最新技術(?)も駆使していませんし、更新もほどんど無し。リニューアルしなきゃ。こんどは、業者にお願いしよう。こうおもいつつ早や数年。ようやく重い腰を上げることにしました。
昨日(9/1)はHP用の写真撮影をしました。年内に公開したいとおもっています。わが事務所HP三代目、果たして中興の祖となれるかな。
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期間のきまっていない生命保険料は経費になって、期間のきまっている生命保険料はその逆、の巻
町田市の税理士 高橋浩之 です。
ひとが死んでおりる生命保険には、ふたつ種類があります。期間がきまっていない保険と期間がきまっている保険です。期間がきまっていない生命保険の保険料は、会社が支払ったとき、経費になりません。反対に、期間のきまっている生命保険のそれは、経費になる。
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期間のきまっていない生命保険料は経費になる
期間がきまっていない生命保険の保険料は、経費になりません。でも、じつはそれは支払ったときのお話。実際に保険金がおりてきたときは経費になるんですね。それまで経費にならずにたまってきた分が、まとめて一気に、もれなくドーンと経費になります。
おりてきた保険金が1000万円。支払ってきた保険料が800万円。1000万円を収入にして800万円をもれなく経費にします。すなわち差益が200万円。これに税金がかかります。 |
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期間のきまっている生命保険料は経費にならない
期間がきまっている生命保険の保険料は、支払ったとき経費になります。では、保険金がおりてきたときは? 支払ったときに経費にしているんだから、また経費にしたら二重に経費になってしまいます。したがって、今回は一銭たりとも経費になる分はありません。
おりてきた保険金が1000万円。支払ってきた保険料が800万円。1000万円を収入にしますが、経費はゼロ。保険料は過去に支払ったときに経費にしてますからね。今回はゼロ。とすると差益が1000万円。これに税金がかかります。 |
ふたつのタイプの生命保険。最初のタイプを終身保険といいます。あとのタイプは定期保険。それぞれの保険料は、
●終身保険⇒支払ったとき経費にならず、保険金がおりたとき経費に
●定期保険⇒支払ったとき経費になり、保険金がおりたとき経費にならず
時期のちがいは重要です。でも、ひとまずそれを気にしないで、長~~い目でみれば、どちらの保険料もいつかは経費になる、というわけ。
「長~~い目」といえば好きなお話があります。
ある高名な経済学者が、経済の将来展望を問われたときのこと。「長い目でみれば──」高名な経済学者は将来にどんな見解を示すのだろうか。みなの期待が高まる中、曰く。「──そう、長い目でみれば、われわれはみな死んでいる」
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