<特定支出控除>サラリーマンが自腹を切った仕事上の費用は控除できるかも、の巻
町田市の税理士 高橋浩之 です。
■<特定支出控除>サラリーマンが自腹を切った仕事上の費用は控除できるかも
ある山奥におじいさんとおばあさんが住んでしました。
おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に・・・ではなく、おじいさんは、とおく離れた、都会の会社に通勤していました。
孫の経営する会社の手伝いをしていたのです。
そんなある日、おじいさんの勤める会社に敏腕コンサルタントのジョンが立ち寄りました。
ジョンは、おじいさんが山奥から通勤していることを知ると、興味深々で、たずねてきました。
■おじいさん、通勤費に自腹を切る
「じいさん、そんな山奥から通勤かい? その年でたいへんだろう?」
「いや、いい刺激になってるよ」
「通勤費は会社から出ているのかい?」
「会社は立ち上げたばかりでな。たいへんな時期だ。今は自腹だ」
*山奥からの通勤費は自腹
■おじいさん、仕事の本代や資格のための費用に自腹を切る
「じいさん、仕事で英語が必要だろ? できるのかい?」
「本を買ったよ。『<アルファベットが読めない人のための>ビジネス英会話入門』という本だ」
「アルファベットが読めない人って・・・、本代は?」
「自腹になるだろうな。TOEICだって受けるよ。目標は900点だ!」
「・・・死ぬまで無理だぞ。で、そのための費用は?」
「自腹さ」
*仕事の本代や資格のための費用も自腹
■おじいさん、接待の熟女パブ代に自腹を切る
「そういえば、じいさん、この間熟女パブで飲んでただろ?」
「や。見られてたか」
「実に、楽しそうだったな。あれもやっぱり・・・・・」
*接待の熟女パブ代も自腹
敏腕コンサルタントのジョンは、腕を組んで唸りました。こんなにも自腹が多いとは。
そして、なにかを思い出した様子で、こう叫びました。
*敏腕コンサルタントのジョン「じいさん、特定支出控除だ!」
「じいさん、じいさんは、確定申告をすれば税金が戻るかも知れないぞ! 特定支出控除だ!」
■サラリーマンの特定支出控除とは?
サラリーマンが次のような特定支出をした場合、その支出の額が給与所得控除の50%を超えれば、その超えた金額も年収から控除することができます。
1 通勤費
2 転居費
3 研修費
4 資格取得費
5 単身赴任などの場合の帰宅旅費
6 勤務必要経費
(1) 図書費
(2) 衣服費
(3) 交際費、接待費
<ふつうのサラリーマンの所得税の計算>
<特定支出控除のあるサラリーマンの所得税の計算>
「ジョン、ありがとう。さっそく特定支出控除の準備をするよ」
「役に立ててうれしいよ、じいさん。わたしへのコンサルタントフィーはここに振り込んでくれ」
「あっ、そういえば・・・、思い出した」
「なんだい、じいさん?」
「・・・わし、給料もらってなかったわ・・・・・」
*ダメだこりゃ。収入がなければ経費は引けません。
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