社長のためのじょりじょりわかる!税理士ブログ

ややこしいことを、ややこしくなく

2016、夏休みです、の巻

町田市の税理士 高橋浩之 です。


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2016、夏休み中です

ひと足はやく夏休みをいただきます。更新は休み明けに──


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ブログ3周年、めざせキラーイラスト、の巻

町田市の税理士 高橋浩之 です。


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ブログ3周年、の巻

このブログを始めたのは、2013年(平成25年)7月29日です。ということで、このブログは今日で3周年。最初の1年は月~金までの週5日の更新。その後は月、水、金と週3回の更新をしてきました。結果、この記事で527本目です。

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目指ているのは、キラーイラスト

目指しているのは、キラーパスならぬキラーイラストです。勝手に名づけました。決定的なイラスト。その一枚で、たとえば、ある税金の取り扱いがスパッと理解できる。そんなイラストを添えて、文章は短めに──。できたらいいな、そんなこと。


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*この一枚のイラストで、同一生計の親族が盗難にあったときは、税金の控除があることがわかる!(かな)


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思いついたことはできる。思いつかないことはできない。
───パブロ・ピカソ(画家)



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あなたの会社は格付けされている、の巻

町田市の税理士 高橋浩之 です。


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あなたの会社は格付けされている

あなたの会社は格付けされています。だれから? それは銀行から。もちろん、銀行には預金しかしていないよ。こんな会社は関係ありません。おカネを借りるために銀行の決算書を出している会社が格付けされるのです。

格付けされて、あるランク以下に区分されると、あたらしい借り入れは期待薄になってしまう。これが現実・・・

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会社の格付けにはふたつの潮流がある

銀行がする格付けには、ふたつの潮流があります。ひとつは、決算書だけでするもの。決算書に載っている数字によってのみ評価・格付けします。情実が入る隙はいっさいありません。

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 *決算書の数値のみで評価する。情実の入る余地なし!

もうひとつは、業界の動向・将来性、社風、社長の経歴や人となり ──構想力・事業展開力・計数把握能力・個人資産── そんなところで評価する方法。こちらは、数字に表れにくい世界ですね。

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 *こういった数字に表しにくいところでの評価・格付けもある

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ふたつの方法のうち、重きをおかれるのは決算書

数字だけで評価する方法と、数字に表しにくい要素で評価する方法。どちらに重きが置かれるかというと、前者の比重が70%~80%です。つまり、これは、格付けはほぼ決算書の数値のみで決まってしまうことを意味します。

いまはよくなくても(⇒決算内容はよくなくても)、会社や社長の持つ潜在的な力や将来性を評価してもらいたい。〝これまで〟ではなく、〝これから〟を重視してほしい。こうおもっている社長はすくなくないでしょう。でも、現場はそうではなく、決算書至上主義。

どうにかならない? 銀行のえらい人。

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利益計画はくだらない!?、の巻

町田市の税理士 高橋浩之 です。



くだらない、という言葉があります。とるに足らないとか、まともに取り上げるだけの価値がないといった意味合いです。
 《用例》
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この語源ご存知ですか? むかしむかし江戸時代のこと。上方(大阪、京都ですね)の産物は歴史もあり、上等なものとされていました。かたや、新興都市江戸のものは一段落ちる。上方から江戸はくだる。逆はくだらない。つまり、江戸から上方に送られる産物は、品質のよくない〝くだらない〟ものとされていたことがその語源。

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くだる利益計画

あなたの会社が利益計画をたてるとして ──。まず、あなたは目標売上をきめて、つぎは仕入、そのつぎは経費・・・。こんな具合に、上から下にさがっていくことでしょう。そして、最後に利益をはじき出す。上から下へ。いわば、くだる利益計画です。

ところが、くだる利益計画だと、売上は、まっ、こんなもんだろ的な金額になりがちです。そんな売上からはじき出される利益は、十分ではないことがあるんですね。十分でないとは、その利益では、もしかしたら、大切な会社の資金が枯渇してしまう可能性だってあるということ。

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くだらない利益計画

会社の資金は枯らしてはなりません。そのためには、まず、理想とする通帳の残高をきめてしまう。理想と現実(⇒いまの残高)との差が増やしたいおカネです。そのおカネに、借金の返済と設備にかけるおカネを足す。その合計が、会社の通帳の残高を、望むものにするために必要な利益です。

必要な利益がでたら、あとはかかる経費を足して粗利。その粗利を確保するために必要な売上を逆算して目標売上。このように下から上へ。いわば、くだらない利益計画。くだるのではなく、くだらない。こんな利益計画こそが正解なんです。

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 *利益計画は下から上へ。下らないでね。

下から上へ。下から上へ。くだらないでね。

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会計用語の常識は世間の非常識(?)、の巻

町田市の税理士 高橋浩之 です。


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運転資金の多い会社は・・・

運転資金が多い会社と聞いてどうおもいますか? いい会社だとおもいますよね。手持ち資金が豊富な会社。なんせ、運転資金がたくさんあるんだからね。倒産の心配はすくない。うん、いい会社だ。

──でも、残念ながら、会計の世界では、そういう会社はNG。運転資金の多い会社は倒産の危険が高い。こう評価されるんですね。なぜかというと──

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*社長⇒運転資金が多いのはいいことだとおもっている
 会計事務所の人⇒運転資金が多いのはよくないことだとおもっている
 この両者のちがいは、いったい?

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別途積立金は使え・・・

もし、あなたが、会社の決算書で別途積立金なんてものをみつけたら・・・。ほぅ、わが社にはそんなものがあるのか。いざとなったら使えるな。別途に積み立てたカネがあるなんて、まるで埋蔵金みたいじゃないか。結構、結構。こうおもいますよね。

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 *別途積立金はこのあたりにある!(ただし、どんな会社にもあるとは限りません)
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──でも、残念ながら、別途積立金は使えないんです。なぜかというと──

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運転資金⇒不足資金、別途積立金⇒ためこんだ利益の一部

──なぜかというと、じつは、会計の世界では、運転資金は不足資金を指し、別途積立金はためこんだ利益の一部であって積立預金のことではないから(⇒この説明もなんだかよくわからないですよね)なんですね。混乱します。

これは、言葉の使い方がおかしいんでしょうね。おかしいのはもちろん、会計の世界のほう。ふつうは、運転資金ときけば、手許にあるおカネのことだとおもってもおかしくありません。まさか、不足資金のこととは・・・

別途積立金もおなじこと。別途積立金ときけば、銀行の口座になにやら積立預金があるようにおもいます。でも、そんなことはない。

会計用語の常識は、世間の非常識。いや、なんでもかんでもそうではありませんけどね。紹介したようなこともあるんです。どうにかなりませんかねぇ。



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市役所に支払っている税金に県民税がはいっているなんてどうでもいい(?)、の巻

町田市の税理士 高橋浩之 です。


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市民税と県民税を合わせて市県民税──ひと言でいえば住民税

ちょっと混乱しがちですので、整理しましょう。

市町村民税(以下、市民税とします)という税金があります。都道府県民税(以下、県民税といいます)という税金があります。この両者を合体させて、市県民税ということがあります。

「給与から住民税が引かれている!」「忘れていた!今月は住民税の納付月じゃないか!」住民税という税金があります。この住民税は市県民税とイコール。呼び名はちがえどおなじものなんですね。支払先はふたつ合わせて、市役所です。つまり、

 市民税県民税市県民税住民税支払先は市役所 

ということは、市役所に支払う税金なのに、その中に県民税がはいっているというわけ。どうでもいいですかね。そんなこと。


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市民税と県民税、区別をつけなきゃならないときがある

市役所に支払う住民税の中身は、市民税と県民税。支払う税金の額には変わりはないですからね、ふつうは中味なんてどうでもいいかも知れません。

でも、その両者の区別をキチンとつけていなければならないときがあります。それは、高校の就学支援金の受給要件を判断するとき。このときに判断につかわれるのが、じつは市民税の金額なんですね。市県民税ではなく、市民税だけ。市民税が決まった金額未満ならば、高校の授業料に対して支援金が受けられる。

ということは、市役所に支払う合計の額(⇒市県民税)だとアウトだけど、市民税だけでみればセーフ。こんなケースがでてくるんですね。

市県民税の納付書では、市民税、県民税キチンと区分されています。年頃の子どもさんがいる家では、納付書をみて、中味を確認する必要がありますね!


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企業版ふるさと納税ができた、の巻

町田市の税理士 高橋浩之 です。



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企業版ふるさと納税ができた

大人気のふるさと納税に負けてはなるものかと(?)、2016年度の税制改正で、企業版ふるさと納税ができました。もともと国には、東京一極集中を避け、地方を活性化したいという思惑があります。今回、企業版ふるさと納税ができたのはその一環なんですね。

したがって、単に地方公共団体に対する寄附ではダメで、地方創生プロジェクト(というもの。ホームページで公表されます)に対する寄附に限って、ふるさと納税になります。ふるさと納税になると、寄附した金額のおよそ60%がなんらかの格好で減税されます。

ふるい制度での減税はおよそ30%でした。ですから、プラスの30%が企業版ふるさと納税ができての追加減税、ということになります。

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癒着に注意

企業版ふるさと納税の最低金額は10万円です。個人がするふるさと納税は2,000円からできますので、ずいぶんと金額にひらきがありますね。そうでなくても、企業がする寄附は個人のものと比べて、大きな金額になることが予想されるところ。

そこで懸念されるのが、地方公共団体と企業との癒着です。寄附の見返りにその企業に対して便宜を図るようなことがあってはなりません。

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 *こういう行為は禁止です!

それと、癒着と関係ないでしょうけど、企業版には、個人版ふるさと納税の目玉である特産品のお礼は原則としてありませんよ。



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